ブロックチェーン革命❷
「守られる著作権」(前編)
昨日は2回にわたってブロックチェーン革命の中でも「決済」について未来を描いてみました。
そして、2つ目のテーマは【著作権】
身近なネタから攻めていこうと思っています。世の中にはクリエイターがたくさんいますが、素晴らしい働きをされているのに、金銭的には報われにくい。そんな印象があります。
たとえば、所属会社に仲介手数料を取られてしまい、アーティストにお金が渡るのはほんの一握りになる。CD時代にアーティストの取り分は売上の数%(一桁)だった、なんて話も有名です。
一方で、作ったものを世に出しても、その作品は違法にコピーされてしまい、二次流通も三次流通もだれも止められない。当然売上に結びつきません。
従来クリエイターというのは、この狭間に生きていた人たちだったわけです。これがブロックチェーンの登場によって変わる未来が見えつつあります。理由は、
というものが発行できるからです。もう仮想通貨をよく知っている人からしたら、内容が想像つくかと思いますが、このNFTというトークンを発行することによって、世の中のクリエイター、アーティストの地位が守られる。今回はそんな話をしたいと思います。
NFT
NFTをご存知の無い方のために簡単に言うと、”ブロックチェーンを使った資産”のことです。ブロックチェーンとデータを組み合わせると、それはなものになります。
絵画なら【JPEG ✖︎ブロックチェーン】
音楽なら【MP3✖︎ブロックチェーン】
映像なら【MPEG✖︎ブロックチェーン】
みたいに組み合わせることで、そのデータは、インターネット上で違法コピーできなくなる、ということになります。NFTは世界に1つのものを認める技術にもなるわけです。
音楽のNFTであれば、沢山の購入者がいると思いますので、そういう時はデータに製造番号みたいなものをつけて、他の人に同じ番号のものは付与されない仕組みにする。こんな仕組みです。すると、今まで視聴していたYouTubeなどの動画プラットフォームではそのミュージックビデオは流せなくなります。おそらく流せても視聴版くらいになって、NFTの普及とともにYouTubeの音楽ジャンルは少しずつ過疎っていくのではと思います。
果たしてこんな大胆な改革が実現できるのか。もうすでに動きがあります。
これはDitto Musicというイギリスの音楽配信会社が、BlueboxプラットフォームでNFT交換を開始した記事ですが、このBlueBoxというのは、OpenSeaの音楽版ですね。
日本で喩えてみると、エイベックスが米津玄師さんの音楽をNFTにすることにした、みたいな内容を日本のあのSBI R3 JAPANがツイートしていますね。
R3社が絡むのか……私の仮想通貨関係の動画をご覧の方はピンときたかもしれませんが、ご名答です。R3 Cordaが絡んでいます。上のツイートから記事をたどるこのような記事が。
あれまびっくり、マイクロソフト、HSBCなど大手も絡んでいます。つまり、世の中はすでにこの方向に進んでいるわけですね。そして、先ほど例にエイベックスを取り上げましたが、こちらも見てください。
ツイートの一番下にご注目。電通、博報堂、エイベックス…日本でもこの動きはすでに進んでいて、以前からエイベックスは子会社を通してこのNFT事業の計画を進めていました。私はこの方がツイートしているようにおそらく”パレットトークン”が絡んでくるような気がしています。(パレットトークンについてはこちらの動画で以前取り上げました。参考までに。)
日本はまさに音楽利権の中心であったエイベックス、そこに広告代理店がバッチリ絡む手堅さ。日本の上層部はしっかり先を見通していますね。ですが、これで今までみたいに莫大なマージン、仲介手数料を取ることにはならず、アーティストの権利がしっかり認められる。そう期待するばかりです。
さて、今回は音楽の著作権についてお話ししましたが、他にもどんな著作権を守る動きがあるのか。ブロックチェーンのもたらしている変化について紹介していきます。ご期待ください😊
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