ブロックチェーン革命❷
「守られる著作権」(後編)

前回はブロックチェーンによりどんな革命が起こるか、というテーマで「著作権」について触れました。

ブロックチェーン革命❷<br>「守られる著作権」(前編)

昨日は2回にわたってブロックチェーン革命の中でも「決済」について未来を描いてみました。 そして、2つ目のテーマは【著作権】 身近なネタから攻めていこうと思ってい…

そして、最初に取り上げたのが

❶  音楽

でしたね。言い方は悪いですが旧来の音楽業界の搾取的構造によって、アーティストが握れる部分はすごく限定的でした。

それをブロックチェーン技術を使ってNFTと結びつけることで、この構造をもっとアーティストが報われるようにする、という動きがあるわけですが、これと同じ著作権を守れる可能性のあるものを今回は紹介していきます。

❷ マンガ

マンガ業界は今、音楽業界と同じ悩みを抱えていて、たとえば出版社との関係です。自分のマンガを世に広めてくれる代わりに、その手数料・仲介料が引かれ、様々なコストを売上から差し引かれ、取り分はというと、良くて10%と聞きます。売れっ子であればあるほど取り分は良くなるので、駆け出しは特に辛いですね。

そして、日本のマンガなどのコンテンツは世界的に質が高いと言われていて海外にも人気があるのですが、その割にまた著作権が機能していない。なぜなのか。海賊版が出回るからです。海を渡ってもまたもや音楽業界と同じ構造ですよね。おまけにインターネットで電子化されるともはやその流れは止まらない。

この流れを断ち切れるのはまたもやNFTです。漫画のNFTはすでにプラットフォームが立ち上がっていて、

このプラットフォームにはあのヤンマガ(講談社)も絡んでいて売れ行きも好調のようです。(※Kollektionのニュース記事は下記リンク)

https://www.google.co.jp/amp/s/prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000007.000085074.html

このような動きを早く確立することが、コンテンツメーカーである日本の強みを生かす方法なのではないかと思います。ですが、この悩みは漫画だけではありません。

❸ 書籍

こちらの業界もさらに厳しいものがあります。基本的な構造は漫画と同じなのですが、著者に入る印税は6〜8%。この業界の厳しさに絶妙なタイミングで登場したのが、Amazonの電子書籍化サービス「Kindle」です。

Kindleに漫画を載せると、なんと印税収入は35%以上。これは革命的な出来事ですよね。

ただ、こうなるとAmazonは救世主と思われそうですが、Kindleの登場により起きた背後を考えてみてください。印刷業、本の仲卸、出版社など多くの業界が飲み込まれて仕事が無くなっているので、一見Amazonが著者に多く支払っているように見えても、それ以上にAmazonは潤っていると言えます。

そしてAmazonの問題はもう1つあって、それが購入者の所有権の問題です。こちらは有名インフルエンサーのイケハヤさんのツイートですが、

知ってましたか? 電子書籍の所有権は購入者にはないんです。買った本人は所有できずAmazonにあるとは……。

これを解決する方法。それは想像のとおりNFTですよね。NFTであれば、所有権は自分に残りますし、それを転売することも可能です。当然複製もできません。  (この話はマンガと重なりますね)

つまり、NFTにするというのは、本1冊の重みが増すということです。NFTはいわば本のインフレ(価値の下落)を抑止する方法でもあるのではないでしょうか。

すると、これまで音楽、マンガ、書籍、ときましたので、

❹ 映像

はどうでしょうか。映像といえば、まずわたしが思い浮かんだのは映画。映画のコンテンツの著作権は誰にあるのかご存知でしょうか。監督?製作会社?

こちらのニュースによると、クエンティン・タランティーノ監督が発表した映画のNFT販売に、映画製作会社が「ちょっと待った」

アメリカであればこういう問題はなんとなく想像がつきますよね。ここにからんでくるのがライセンス、許可の問題です。こういう問題は何もアメリカ特有でもなく、映画界だけの問題ではありません。

身近なものでいうとYouTube。私も動画を作成していますが、一度載せたYouTube動画を、例えば私たちがNFT化させる、と言ったらどうなるでしょうか。当然YouTubeとの間でライセンスの問題が発生します。わたしの作った動画は完全に私の権利にはならないのです。今までにあるプラットフォームにコンテンツを載せるということは、こういう弊害もあるわけですね。

さて、色々とお伝えしてきましたが、だとしたら?と疑問になるのが

❺ ツイート

Twitterで呟けるあのツイート。実はNFT化できるのをご存知でしょうか。

このTwitter創業者ジャック・ドーシー氏の世界初のツイートが昨年2021年3月にNFTとして約3億円で販売されて話題になっていました。ということは私たちもツイートが売れるのか?

孫正義氏がこのツイートをNFT販売した価格はなんと、8ETH😳

今の時価なら250万円くらいでしょうか。これはこれですごいですよね。ですが、孫正義氏のこのツイートによる収益で、いくらTwitter社にライセンス料を支払うのかというと

           5%

だそうです。めちゃ安い!Twitterは意外に気前がいいですね。それでもツイートをNFT化させるのは、偉人レベルでもこの程度。収益化は難しそうです・笑

ですが、このようにツイート1つでもデジタルで作られたものには価値が認められるようになったのは、わたしたちにとっても可能性を広げられる話だと思います。

最後は少し話が広がり過ぎましたが、内容をまとめたいと思います。

このように著作権の問題をたどると【所有権】がどこにあるのか、ライセンスの問題も絡んできながらも、ブロックチェーンはやはりクリエイターの味方になってくれる有効なツール

ということはお分かりいただけたのではないでしょうか。これからはやはりクリエイターの時代ですね。次回以降も「ブロックチェーン革命」はまだまだ続きます。分かりやすく記事にお伝えできるように頑張ります👍

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