Weekly XDCダイジェスト vol.㊶2022.12.11-17
こんにちは。今回は定期コーナー。先週のXDCネットワークの動向についてXDC Foundationがまとめた下のツイートをもとに、わたしなりに日本語で解説を加えながら定期発信する回になります。
仮想通貨XDCについてまだ知らない方の入口にしていただいたり、すでにお持ちの方は最新動向を追うための1つの情報源にしていただけたらと思います。では先日発表された12月11日から12月17日までの動きを紹介していきます。ではさっそく参りましょう!
《THIS WEEK IN XDC (2022.12.11-17)》
今回は3つのトピックがありました。太字が直訳部分、その後にわたしが僭越ながら解説を付け加えていきます。
▶▶▶Topic.❶『SGB/FLR - XDCブリッジが間もなく登場』
……フレアファイナンスチームはXinFinと会合を持ち、SGB/FLR - XDCブリッジの立ち上げに関する次のステップについて話し合った。ローンチ前に1回の追加監査とテストが行われる予定です。
では、最初のトピックは、XDCに新たなブリッジがまもなく追加される件についてです。
フレアファイナンスから今月14日にこのようなアナウンスがありました。
ブリッジ機能についてはスマートコントラクトの監査を入念に行い、ハッキングやバグが起きないように慎重に行っています。
また、今回のブリッジでは、このようなことがもたらされるそうです。
Oryyとは、FLRファイナンスでサポートしているマルチシグ機能(複数の署名)のことで、この機能をXDCネットワークにも使えるようになるのだそうです。
これはふだん取引所などが施すレベルの安全機能をDeFiで機能させるためのもので、通貨をブリッジする時に使う保管ウォレットに対してセキュリティ強化ができます。
ハッキングリスクなど危ないイメージの強いブリッジ機能ですが、今回のブリッジにはFLRのもつこの安全装置をXDCネットワークにもたらすことができるようです。
今回FLRとつながりましたが、FLRといえばXRP。XRPは先日XDCとの橋がかかっていました。
今この中央集権型取引所(CEX)について嵐が吹き荒れている中で、そのCEXを通さないで通貨の交換、運用するために必要なのがブリッジ機能です。
色々な道が開通していますが、まるで地下道を掘っているような感じでわくわくします。実装されるのが楽しみです。
▶▶▶Topic.❷『XDCネットワーク・ハッカソン終了のお知らせ』
……XDCネットワークのハッカソンは、DevpostのDeFiハッカソンが本日終了し、Coinbase/HackerEarth Buidl the Future Global Hackathonが2週間以内に最終決定となり、終了間近です。締め切りまでにプロジェクトを提出した参加者には、10万ドル以上の賞金を手にするチャンスがあります。
続いてのトピックは、1つのハッカソンは終わり、もう1つのハッカソンがまもなく終わります。
これら2つのハッカソンの始まりはこちらでお伝えしました。
あれから2カ月が経ち、どのようなプロダクトができるのか楽しみにしていますが、1つ目の『XDC DeFi ハッカソン』の受賞者が決まるのは来年の1月になります。
なお、今回の参加者は497名。これが多いかどうかは客観的な判断できません。
イーサリアムの月間アクティブ開発者は4000人だそうですので、今のXDCの規模感としては手ごたえがあったようにも思えます。しかも、2つハッカソンが重なっていましたので、XDCに興味を持つ開発者を惹きつけたかもしれません。
今回のテーマを改めて確認すると、XDC版のMakerDAO、DAIステーブルコイン、そのDAppsを作ることがミッションだったことが下の内容で確認できます。
DAIステーブルコインとは何か。次の内容で簡単に確認すると
『DAI』はMakerDAOという自律分散型組織が発行するステーブルコインです。
ステーブルコインを大きく3つに分類すると、『法定通貨担保型』『仮想通貨担保型』『無担保型(アルゴリズム型)』があります。
『DAI』は『仮想通貨担保型』のステーブルコインに分類されるもので、業界の中で唯一の成功例と言われています。
というのも、一般的に価格変動の激しい仮想通貨を担保にしてステーブルコインの価値を一定に保つ、というのはかなり難しいと言われています。
では、『DAI』はどうやって価格を維持しているのか。何を担保にしているのか。
初期段階ではイーサリアム。そこから発展して、今では30以上の通貨を担保にして発行されています。
ちなみにこの『DAI』は世界のDeFiにおいて最も使用されているステーブルコインになっていて、もはやDeFiの基軸通貨と言われています。
今回のDeFiハッカソンは、DeFiエリアにXDCを浸透させるためのステップになりそうです。『DAI』はイーサリアム上のトークンですので、それをXDC上でスケーラブルに展開できれば面白いことになりそうです。
以上が1つ目の『XDC DeFi ハッカソン』についてでした。
2つ目のハッカソンは、Coinbaseなどと共に協賛した『Buidl the Future グローバルハッカソン』。ここではどんなテーマが取り上げられていたのか。
3つの「●」にあるように、ウォレット、DeFi、オープンアイデア、とジャンル分けされていましたが、今回の『Buidl the Future』でXDCが最も力を入れたかったのは3つ目の項目。
ブロックチェーン分野でもかなり先進的なトピックが並んでいたので、意味について補足させてもらいました。
・現実世界の資産のトークン化 ▶セキュリティトークンなど
・デジタルプライバシー ▶分散型台帳の透明性で直面する課題
・ゼロ知識証明 ▶自分の情報自体を明かさずに相手に証明する手法
・分散型ガバナンス ▶DeFiサービスにおける統治方法(投票など)
・データ転送技術 ▶安全なデータ転送、IoTデータ、大量データ処理の課題
・Dynamic NFT ▶オフチェーン上のデータをトリガーにしてパラメーターを変更できるNFTの活用
・Soul Bound Token ▶譲渡不可能なトークンの活用
・ERC-4626 ▶有利子トークン(interest bearing tokens)の標準規格の活用
・分散型SNS ▶検閲や不当な制御を防ぐSNS
・メタバース ▶現実と同期可能な3Ⅾ仮想世界
・没入型体験 ▶AR、拡張現実
以上、これらの技術がハッカソン発でXDCにもたらされたら面白いですね。『Buidl the Futureグローバルハッカソン』は12月31日まで続きます。
以上、2つ目はハッカソンについてでした。
▶▶▶Topic.❸『IceCreamSwap - XDC コミュニティ AMA』
……XDC コミュニティは、マルチチェーン DEX の IceCreamSwap の AMA を開催し、XDC ネットワーク上の DEX のリストに加わること、その特徴などについて議論しました。
3つ目のトピックは、新たなDEXと繋がった話題です。
先日、TwitterスペースでAMAが行われていました。内容で私が気になった質問を選抜してお届けします。
●どのブロックチェーン間でブリッジを実行している?
XDCのほかに、ETH、BNB、USDT、USDC、DOGEがあります。
●分散型取引所と中央集権型取引所はどのように違うのか?
一般的にDEXは中央集権的な取引所と異なり、非カストディアン(資産管理をしないこと)であることです。
●XDCネットワークとの統合を決めたきっかけは?
モデレーターの一人が他のチェーンと連絡を取っているが、彼が継続的に新しいチェーンを探した結果X DCネットワークにたどり着きました。
XCCネットワークが素晴らしかったのは、ネットワーク自体がすでに愛国的で、規模も大きく、信頼性も高かったことです。
もうひとつは、スタート地点が決まっていて、プロジェクトが大きくなる、チェーンが大きくなる、ユーザーが多くなる、時価総額の市場が大きくなる、と私たちには見えたことです。
しかも、まだ確立されていない状況だからこそ、そこに踏み込むチャンスがあります。
私たちは、XDCネットワークと一緒に一から直接構築することができ、うまくいけばネットワーク全体の非常に中核的な部分になることができます。
私たちのアプリケーションもブロックチェーンとRPCノード(エンドポイント)と通信します。外部からの要求に応じたり、ネットワークにトランザクションを送信したりするには安定したRPC接続環境がとても重要です。
XDCのRPCエンドポイントは、これまで一度も問題が発生したことがありません。ですから、技術的な面でも非常に満足しています。
●ブリッジのセキュリティについてはどうですか?
私たちのプロジェクトはすでに監査済みのもので構築しています。現在数十億ドルの資金を保有していますが、その監査の上に構築されています。
すでにある非常に優れた監査に加えて、安全なコードの上に2層目のセキュリティ追加しています。
例えば10億ドルのロックを解除すると出力しても、もう一方はそれは無効だと出力するようなものになっています。
だから、基本的には両方の機能で同じ問題を持たない限りは、安全なのです。超安全です。
●アイスクリームスワップなどで近い将来に登場する、皆が期待できるようなものがあれば教えてください。
私たちはローンチパッドを持っていて、基本的に新しいプロジェクトを立ち上げるためにキックスターターのようなプロセスを持っています。それはXDCにもすぐに来るでしょう。
私たちは、明白な詐欺プロジェクトは除外し、ローンチパッドを使うプロジェクト冷静に判断し最善を尽くします。
<他に取り上げられた質問> ※回答は割愛しました
●開発プロセスのようなものだったか?どんなツールを使ったのか?
●DEXではスマートコントラクトがどのように使われるのか?
●中央集権的な取引所と比較してDEXはどのように機能するのか?
●DEXの機能や性能、そして機能をどのように利用できるか?
●実際のスワッププロセスは?
●そもそもブリッジとは何なのか?
以上、3つ目のトピックはマルチチェーンSWAP『IceCreamSwap』とのAMAについて紹介しました。
さて、今回の記事では3つのトピックを解説させてもらいました。
1つ目は、SGBとFLRとまもなく橋がかかる件。2つ目は、ハッカソンが終わった、まもなく終わる、という件。3つ目は、マルチチェーンDEXとXDCがつながった件を紹介しました。
次週も噛み砕いてお伝えできればと思っています。どうぞお付き合いください。(前回の記事もぜひご覧ください↓↓↓)
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