『DAOの本質とは?』
こんにちは。今日は子供の日でしたね。わたしは実父母に我が子を任せて、羽を伸ばした自分も「子供」ということを再認識した一日でした。
さて、今回のテーマはDAOです。最近はNFTについて話をしていましたが、今日はDAO(自律分散型組織)の本質とは何か?考えてみたいと思います。
半年前にこちらの動画を作ったところ、今YouTubeで「DAO」と検索すると一番上に出てきて驚きました😲ありがたやありがたやです。
この動画では「DAOで働き方が変わる」というのが最もお伝えしたいメッセージでした。
今後わたしたちが働く場所というのが、今までのようなトップ・経営者がいる組織に限らなくなるということ。
ですが、なぜそのようなことが言えるのか。その必然性とは何か。その理由ついて深く掘り下げてはいませんでした。
この動画から半年経って、DAOが一時の流行では終わらない大きなムーブメントになると考える理由が分かったので整理してみました。
DAOというのは、組織の在り方がフラットになった、命令系統によって支配する組織じゃなくなった、というだけでなく、その本質というのは
『インセンティブ革命』
なのだと言えます。インセンティブというのは、報酬だとか動機付けだとか、人が動き出すためのきっかけを表す言葉ですが、今までの時代、株式会社におけるインセンティブというのは『給料』と『株式』でした。
株式会社というのは今から400年以上前の大航海時代に初めて登場したと言われています。こちらのサイトのスライドがとても分かりやすく、お金を出す人のリスクヘッジの手段として登場しました。
これが資金調達のしやすさ、事業拡大のしやすさなど、今まで経済発展のスピードを加速させることができるこの仕組みは、世界中のあらゆるところで採用されてきました。
株式会社という形をとるメリットは経営者にもありますが、一番のメリットは投資家にあります。
投資家は利益・リターンを出すことを最優先事項として経営陣に突き付けられますので、力関係で言うと投資家が上。
つまり、株式会社の本質はお金を持っている人がさらにお金を増やす仕組みと言えます。
すると、先ほどインセンティブは『給料』と『株式』と言いましたがよく考えると
給料 < 株式
だったわけですね。一般の人は「汗水たらして働く」わけですが、これは最終的に株主のインセンティブのおこぼれに過ぎず、その分どこかでしわ寄せが行きます。
「長時間労働なのに安月給」
「いつまで働いても上限は知れている」
「社畜」
世の中が働くことに対してネガティブに考えている根本の原因はここにある、と私は考えてしまいます。
つまり、株式会社で働く限り何かしらの不満を持つ人が絶えない理由は、株主を優遇した分、その貢献に見合った報酬が得られない仕組みにあったと言えちゃいそうです。
ですが、DAO(自律分散型組織)の登場により、今までの株式会社の構造上の弱点を克服できる可能性が見えてきました。
このスライドは上の動画で紹介した1枚。出版社がDAOになったら?と仮定した場合、このような仕組みになるのでは?とお伝えしました。
たとえば組織は従来のような株式ではなく『トークン』という仮想通貨を発行して、そのトークンの保有者に利益を還元する仕組みにします。
そしてそのトークンはどうやって手に入れるのか。組織への貢献度に合わせて給料のようにそのトークンを分配したり、上場していればそれを購入したり、という方法があります。
こうすることで今までと変わること。それは、株主と働き手の垣根が無くなります。
DAOの登場によって、お金を出すだけ出して上からモノを言う株主的な立場の人は今より減って、その組織の利益のためになることを考える人が今より増えます。
出版社を例にすると、たとえばその週刊誌の発刊当初からの熱烈な読者・ファンがそのトークンを購入したとします。すると、その組織が成功を収めた場合、そんな消費者すらも報われるようになるわけです。
となると、株主や働き手の垣根どころか、消費者との垣根も無くなるわけです。
そして、その消費者を巻き込む仕組みがもう1つあって、それが『NFT』です。
NFTというのは、非代替性トークン(Non Fungible Token)。先ほどDAOがトークンを発行する、と言いましたが、何も組織の資金調達の方法は仮想通貨だけではありません。
NFTというのは高額で売れるイラストみたいなイメージですが、それは本で言うところの表紙みたいなもので、NFTの本質は『新しい株式』とお伝えしていました。
トークンというのはどちらかというと投資家寄りの人から資金調達をするのに有効で、NFTはファンや消費者から資金調達をするのに有効。こういう違いを感じます。
そして、DAOの資金調達でトークンとNFT、どちらが有効かというのは、そのビジネスモデルによって違うのだとも思います。
しかし、ここで注意したいのが、トークンやNFTはDAOだけでなく、株式会社でもどんな組織でも発行することができる、ということ。
今、仮想通貨やNFTは湯水のように発行されていますが、今後はその発行元の組織形態が注目されていくと考えます。
というのも『DAO』を追求する組織こそが、5年後も10年後もそのトークンやNFTの価値を残すことができると考えるからです。(これについては次回取り上げたいと思います。)
以上、今回はDAOの本質について考察しました。
400年ぶりの大発明『DAO』
DAOは組織のあり方の革命というより『インセンティブ革命』だと結論づけました。投資家も働き手も消費者も皆が、自分の持つトークンやNFTの価値が高まるように最善の行動を取るようになる仕組みだ、ということでした。
次回は『DAOを追求することが大切な理由』をテーマに考察していきます。トークンやNFT選びにもつながる話、お楽しみに。
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