クリプト業界の対立軸
と『ISO20022』

昨日は2022年の下落シーンにも備えよう、という内容のブログを紹介しました。けっして不安を煽る話ではなく、現実的な視点で紹介しました。

2022年”下落相場”の話

昨日のブログでお伝えしたとおり、今日は最強開運日ですね! そんな高まったテンションを冷え冷えさせる、少し現実的な話を今日はしたいと思います。年初から「今年は運気…

前回も仮想通貨業界全体を俯瞰した話をさせてもらいましたが、今回も少し仮想通貨、クリプト業界全体を広い目で見渡したいと思います。この視点を持っているといないではだいぶ眺めが違うかもしれない、けっこう大事な内容になっています。

さて、日頃から思っていたことですが、クリプト業界の構図を考えると、大きく2つに分かれるのではないでしょうか。

1つは、今の既得権側。国の“通貨発行権”を使ってお金を刷り続けてきた人たちと、そこに付随する金融機関。規制によって業界を整備したがる体制側

もう1つは、ビットコインやイーサリアムの誕生を機に登場した国に属さない通貨を握る人たち。中央集権を嫌がり分散型金融(DeFi)を開拓した側。規制・ルールを好まない反体制側

単純に考えて、この2つの構図が見えてくると思います。そして今年2022年は“規制”の在り方を巡り、双方の攻防戦が繰り広げられるのでは・・・だとしたらどんなことになるのか。少し掘り下げてみました。

仮に、ステーブルコイン、DeFiなどを各国の規制当局が規制に動くとすると、1つの手段として考えられるのは法律を作ること。もしその法律に準じない場合には、その通貨の運営、発行体に対して制裁を行います。そして取引所への監視を強化し、その通貨の扱いや新規上場が禁止されます。もしその通貨を扱った場合には罰則を科して、国内からその通貨を閉め出そうとするかもしれない。

さて、このような取り締まり方は効果があるでしょうか?

答えはNOだそうです。いくら規制を敷いても、その通貨を撲滅することはできないのだそうです。せいぜいできても、その発行元に罰金を要求するだけ。

理由は簡単。その国の外に出ればいいだけの話だからです。

でも、国が国連やIMFなどの力を使って、全世界に対して規制を求めれば、さすがに逃げ道がないのでは?

実はそれはそれで、さらにアンダーグラウンドの世界を構築するきっかけを作るだけになると見ています。つまりイタチごっこ。なぜそうなるのかというと、それは

発行母体も分散化させつつあるからです。ビットコインを禁止しようとしても、世界中のマイニング業者を一斉攻撃しなければ無理なように、その通貨の運営を攻撃しようとしてもその対象があまりに多すぎる上に、1つを攻撃できたとしてもその通貨のもつネットワーク全体には致命傷にはならない。また場所や形を変えて広がっていく。喩えは適切ではないかもしれませんが、“ウィルス”みたいなものです。

感染症の根絶をしようとウィルスを攻撃すると、その病原体は突然変異を起こして、その攻撃を無効にしてしまう。突き詰めると、ビットコインもDeFiもステーブルコインも完全にこの世から無くすのは、現実的に無理だということです。

そこで、今後の仮想通貨はどうなっていくのかというと、法律で厳しく締め出すのではなく、結局はゆるく共存できる道を歩むようになると思います。今の国や金融機関などの既得権益層は、ある程度自分たちの今まで守ってきた利益は崩れていくことを覚悟して、それでもどうやって自分たちが少しでも有利な形にできるか、を考えているはずです。その1つの切り口が

         “標準化”

この審査を受けて合格した銘柄は、より便利でより安全に送金ができるよ、というブランドみたいなものを用意してすることで既存ユーザーを囲い込むような仕組みです。これによってクリプト業界に1つの同盟みたいなものを形成し、この標準化された規格を使うなら今まで通りビジネスを行える、こんな具合に進めるわけです。それが先日の動画でもお伝えした

       ISO20022

という国際メッセージング規格です。規格というのは工業製品にはJIS、農林水産品にはJASとか日本にありますが、そういう類のタグが今後は仮想通貨にはつけられるようになるわけです。

ですが、一方でこの規格に合わない、資格を満たせない場合はどうなるのか。それはそれで信用面では見劣りするものとして世間には緩く扱われていきます。そして、それでは理不尽だ、と思う側も出てくれば、やがてはISO20022とは別の規格が現れます。今までは国と国同士で結んできた経済圏みたいなものが、クリプトとクリプトの間で結ばれていくわけです。(ビットコイン経済圏イーサリアム経済圏みたいなもの?)

そして、場合によってはこれらのどこにも属さない銘柄は危険、そんなレッテルが貼られるかもしれません。クリプトスラムともいうのでしょうか。自由ではあるものの、治安の行き届かない世界、魔界?それはそれで残っていく可能性があります。

今後ISO20022は2025年には完全に実施されていく道筋になっていますが、どのように進められるか、非常に気になるところです。そして昨日下のツイートを見つけて、興味深く眺めていました。1つの線が引かれそうになっている、というのが間近に迫っている。そうイメージしやすかったのでシェアさせていただきます。ここに載っている銘柄の配置については、その方のお考えだと思うので、あくまで1つの参考材料として捉えるといいと思います。

以上、いつかこのような話題で動画を作ってみたいと思っています。今回はここまでにしたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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