Weekly XDCダイジェスト vol.㉞ 2022.10.23-29
こんにちは。今回は定期コーナー。先週のXDCネットワークの動向についてXDC Foundationがまとめた下のツイートをもとに、わたしなりに日本語で解説を加えながら定期発信する回になります。
仮想通貨XDCについてまだ知らない方の入口にしていただいたり、すでにお持ちの方は最新動向を追うための1つの情報源にしていただけたらと思います。では先日発表された10月23日から29日までの動きを紹介していきます。ではさっそく参りましょう!
《THIS WEEK IN XDC (2022.10.23-29)》
今回は3つのトピックがありました。太字が直訳部分、その後にわたしが僭越ながら解説を付け加えていきます。
▶▶▶トピック❶『XDC Network Webinar w/Uphold』
……Uphold社のリサーチ部門長であるDr.Martin Hiesboeckは、XDC FoundationのエグゼクティブディレクターであるBilly Sebellとバーチャルウェビナーを開催し、XDCネットワークのTier3統合について議論しました。
最初のトピックは先週Upholdという取引所でXDCが『Tier3資産』として扱われることになった件について、Upholdの創業者・マーティン博士とXDCのトップディレクター・ビリー氏が対談した、という内容です。
ただ、実際にはTier3資産についての内容というよりも、XDCなどの仮想通貨やブロックチェーン業界を俯瞰する会話が聞けました。内容を要約して箇条書き形式でお伝えしていきたいと思います。少し長いですがとても興味深い話が聞けました。ぜひお付き合いください。
●UpholdでのXDCのTier3統合について
・Upholdは世界で初めてXTCと完全に統合された、透明性の高く国に認可された中央集権型プラットフォームになったことをXDCのコミュニティ全体に感謝し嬉しく思います。
・XDCは5月に上場して以来、取引資産の上位5位に入っています。そして、私はこのような成功は予想していませんでした。
・XDCがTier3に移行するということは、Upholdウォレットに直接XDCを出金・入金できるようになったということです。これは簡単なことではなく本来は時間がかかります。
●Tradeteqについて
・Tradeteqは、中小企業の資金調達を支援できるようなものになり、プラットフォームを提供することに注力できれば本当に大きなチャンスです。
・Tradeteqは中小企業の請求書をグループ化しまとめ、分割することで、特定の資産に融資しNFTとして所有することができます。
・そうすることで現在よりもはるかに摩擦が少なく、エコシステムに組み込むことができるようになります。
・また、速く取引を実現できる分、ビジネスの効率が上がります。自分の国に融資してくれる銀行があるかどうかを心配する必要がなくなるからです。
・中小企業が銀行を利用できない地域がたくさんあり、先進国にも同じような問題があります。
・銀行は今、小規模な中間業者への関心を失っています。特に遠く離れた国との取引ではリスクが大きすぎます。
●Securrency(9月上旬にXDCとサービスで統合した企業)
・Securrencyは独立した会社で、WisdomTreeとState Streetの資産をトークン化するためのプラットフォームを私たちのネットワーク上で立ち上げています。
・Tradeteqで起きていることと同じように、彼らは独自の方法で、トークン化された資金調達が可能な商品を提供しようと考えています。
・なおここにはステーブルコインがあり、こちらも注目されています。そしてまた、Tradeteqのように、規制の枠組みが本当に整っているところにある点は注目です。
●今後のステーブルコインについて
・アルゴリズムで安定したコインの時代は終わったと思います。現実の世界の資産に裏打ちされたステーブルコインを作る必要があります。
・ステーブルコインは、オンランピング(仮想通貨から法定通貨への交換サービスを提供)のためのものだと思います。
・多くの伝統的なプレイヤーは、ステーブルコインで運用することを望みます。なぜなら、貿易金融機関やその他の機関が求める安定性を実現するために最適な環境を提供するからです。彼らは非常にリスクを嫌うし、何をするにしても、誰も未知のものに手を出したくはないからです。ですから、私たちが話をする多くの機関は、常にステーブルコインを得るために何ができるのかということを質問してきます。
●暗号の市場動向について
暗号市場にはまだ問題が残っています。ブロックチェーンの統合には長い時間がかかる可能性があります。何かを達成したいことがあっても、おそらく来年の第2四半期か第3四半期になる、みたいに思っています。それでも道筋が明確になってきており、少し動きやすくなってきていると思います。
●現在の規制ラウンドについて
・ゲーリーゲンスラーは誰かがセキュリティという言葉を口にするたびに理性を失っています。
・アメリカで起こっている不透明さを克服するために、私たちは懸命に努力しています。
・私たちは法律と一緒に仕事をしています。だから、法律を時間をかけて調べ、それに基づいて判断し、正しいことをすることが本当に重要だと思います。
・11月上旬にアメリカの中間選挙があり、先々が不透明になっています。それでもいくつかの法律が明確になることを期待しています。
・ステーブルコインに関する規制は最初に取り組むべき分野の1つと皆が感じています。
・今後12カ月以内、あるいは30カ月以内には、もっとはっきりさせることができると信じています。
●金融の世界ルールについて
・貿易や銀行業務では、ロンドンでルール化されたものが、遅かれ早かれ帝国全体の法律となります。
・シンガポールやマレーシア、カナダ、オーストラリアでも、まったく同じ法律が適用されるでしょう。
・信じられないかもしれませんが、国際貿易において、国家はそれほど大きな存在ではありません。
・イギリスが占領している間に制定した貿易金融のデファクトスタンダードがあります。
・極度の緊張状態にあるEUで、エネルギー危機、生活費危機、戦争があっても、6月から現在まで非常に迅速に規制は進められてきました。
・私たちは今、ブロックチェーンからまったく新しいビジネスモデルを構築しています。
・特に貿易と不動産は、法律が最初に取り組むべき大きな分野です。
●ブロックチェーンがもたらすもの
・お金が流れる場所を普及させることで、最も大きな変化を見届けられます。
・ブロックチェーンを使えば、より簡単にお金を動かせるというのが、最大の価値提案になります。
・非常に低コストで高速に、即座にお金を移動させることができるのです。
・「ここにバブルがある」「あそこでクラッシュする」「地政学的な圧力がある」と世界中で言っています。
・もちろん、戦争は恐ろしいことで、本当に世界中に影響を及ぼしています。
・しかし、このような出来事が起こると、“ある分野”での開発が加速されるのは事実です。
・インフレが起こり、コストが上昇しているときにビジネスを行うには、コストを削減する方法を見つける必要があります。
・だからこそ、いかにして今目の前にあるブロックチェーンでビジネスに変化をもたらし、いかにして本当のキラーアプリケーションをもたらすかだと思います。
●XDCは国際貿易のオペレーティングシステムになるか?
・あるニッチに焦点を当て、そのニッチの中で本当に価値を高めることができる能力を持つようになったとき、ネットワークは本当にプラットフォームになると思います。
・私たちは、私企業ではなく、例えば財団のような存在になります。そのネットワークの発展を手助けする数多くの人々の一人として機能することを考えます。
・チャンスは私たちがどのように協力し合うか次第です。
・それは、カナダのウェブ3の進化に、アメリカはどのように参加するのか、を考えるようなことです。
・私たちは貿易や金融、大企業のための大きなお金の話をしているのではありません。
・資金調達ができなかった人たちのために、物事を可能にすることを話しているのです。
●MLETR(電子譲渡可能記録に関する UNCITRAL モデル法)について
・国際的にさまざまな分野で多くの取り組みが行われていますが、Tradeteqがやったようにビジネスを立ち上げることで、セキュリティ・トークンを作成することが管轄権上可能になる分野があります。
・しかし、そのようなことは世界中の人々が利用できるわけではありません。
・MLETRのようなものによって、一般的に私たちが行っていることに共通の規制の枠組みをもたらすことができるものがあります。
・私は、一度に一つの国のようにまとまっていく、それが実現する可能性に興奮しています。
・今週、ウェストミンスターにある英国議会で、これは貿易文書法だと言って奮起しました。紙を節約するためにこれをやっているのです。
・「木を救うためにブロックチェーンを導入している」とは、とてもとても高貴な意図です。
以上、長くなりましたが、とても聞きごたえのあるウェビナーでした。
▶▶▶トピック❷『XDC Network Global Hachathon開催中』
……XDCネットワークでは、2つのグローバルハチャソンが開催されています。参加者はネットワークを構築し、10万ドル以上の賞金を手にするチャンスがあります。
2つ目のトピックは、2週間前にもこのブログで紹介した“グローバルハッカソン(開発者のためのプロダクトのコンペみたいなもの)”が、遂に開催された件について。
Coinbase Cloud、Polygon、Coindeskなど、業界のリーディングカンパニーが主催するイベントについて、今回はその詳細が以下の記事で説明されていました。
前回の発表から協賛者が増えていて、その中にXDCも入っているのが確認できます。
10月31日に始まり、12月15日に終了する長期間にわたるこのイベントでは、ワークショップ、メンターセッション、Twitter スペース、オフィス アワー、ネットワーキングが行われるとのこと。XDCの主催するワークショップは、第3週と第8週の2回ありました。
そして、今回のハッカソンのテーマについて、XDCは以下のものを提示しています。
もちろんXDC以外の協賛者からもお題、あるいは賞金金額などが提示されていました。この記述は比べてみると面白いです。
XDCなどの新興チェーンは今の自身のエコシステムに呼び込みたいお題が出ており、一方ですでに業界をリードしているPolygonなどは賞金だけを明記。それぞれのエコシステムに開発者を呼び込みたい、というこのイベントをどうやってPRしているのかが、このお題の中身からも伝わってきました。
12月にどんなプロダクトが出来上がるのかが楽しみですが、個人的には『Dynamic NFT(dNFT)』という分野には興味があります。dNFTというのは、NFT発行後も特定の条件に合わせてNFTの表示仕様を変化させる技術です。ただ、受け取って終わるNFTではなく、多くのイベント要素を組み込める、NFTならではのユースケースも増やせる点で注目しています。
以上、2つ目のトピックはグローバルハッカソンの詳細についてでした。
▶▶▶トピック❸『XDC Foundation Twiiter Space w/ Metabloqs』
……XDC Foundationは、MetabloqsのCEOであるMegha ShresthaとTwitter Spaceを開催し、彼女とLanceがXDCでのメタバース構築などについて議論しました。
最後の話題はメタバースについてです。XDC上で構築されるメタバース『Metabloqs』ですが、7月に以下の記事でMetabloqsのAMAについて取り上げた際にも好評いただきました。
そして、前回とは違い今回はXDC Foundationが公式でTwitterスペースを開催し、Metabloqsについてセッションを行いました。
今回はXDC FoundationのLanceさんがホスト役になって、Metabloqsの共同創業者Meghaと2人でMetabloqsについて掘り下げています。
11月以降の動向が語られていますが、今回のブログ記事がとても膨大になってきたため、こちらの内容は別のブログ記事で切り離してお伝えさせていただきます。
なので、せめて今回はここ最近のMetabloqsの動向を少しおさらいしておきます。
まずは9月のこちらの記事。
最初に登録した5000人のメンバーを対象にテストを実施しました。
このテストでエッフェル塔付近の 7 区周辺を参加者が移動し試験を成功させたようです。ユーザーの中には高級車に乗る体験をしたり、水の中に入って冒険をしたりしたりした人がいるそうです。
また、前回多くの人が気になっていた、メタバース上で使えるトークン$BLOQSですが、プレセールは延期している模様です。
【翻訳】ソーシャルインタラクションを$BLOQSトークンに変換する機能は、Metabloqsユニバースのもう 1 つの特徴的な側面です。メタシティズンは、ソーシャルライクの提供と取得の両方に対して報われます。
7月から4カ月近く経ちましたが、何はともあれMetabloqsのメタバース構築は進んでいます。9月からツイートが活発になっており、特にDiscordでは最新情報が取り交わされているようです。
そしてこの11月に、ついに「仮想パリ」が多くの人に開放されるようです。その様子は次の記事でお知らせしたいと思います。どうぞお楽しみに!(下記リンクからどうぞ!)
次週も噛み砕いてお伝えできればと思っています。どうぞお付き合いください。(前回の記事もぜひご覧ください↓↓↓)
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