Weekly XDCダイジェスト vol.㉜ 2022.10.9-15
こんにちは。今回は定期コーナー。先週のXDCネットワークの動向についてXDC Foundationがまとめた下のツイートをもとに、わたしなりに日本語で解説を加えながら定期発信する回になります。
仮想通貨XDCについてまだ知らない方の入口にしていただいたり、すでにお持ちの方は最新動向を追うための1つの情報源にしていただけたらと思います。では先日発表された10月9日から15日までの動きを紹介していきます。ではさっそく参りましょう!
《THIS WEEK IN XDC (2022.10.9-15)》
今回は3つのトピックがありました。太字が直訳部分、その後にわたしが僭越ながら解説を付け加えていきます。
▶︎▶▶Topic.❶『XDCネットワークがCoinbase等と共同でグローバルハッカソンを開催』
……XDC Networkは、Coinbase、HackerEarth、その他と共同でグローバルハッカソンを開催します。開発者は数々のバウンティに参加し、5万ドル以上の賞金をかけて競い合うことができます。
最初のトピックはこちら。開発者支援のためのイベント『ハッカソン』をXDC FoundationとXinFinがスポンサーとなって開催することになりました。
今年の夏にもXDCではハッカソンが行われましたが、この秋は仮想通貨の超大手取引所Coinbaseが主催するハッカソンです。
この業界のビッグネームの主催するイベントにXDCも肩を並べています。
なお、こちらのHackerearthというのは、開発者と企業のマッチング、人材斡旋を世界規模で行っている企業です。ハッカソンでは開発者人材を発掘できるイベントにもなっています。
今回のハッカソンで焦点になっているのはこちらの5つのテーマ。今年4月にCoinbaseが主催した別のハッカソンでは、テーマは『Web3インフラストラクチャ、ゲーム、DAO、NFT、イベントチケット』でした。今回はより具体的なテーマが出てきています。
このハッカソンは、短期集中で賞金を競い合うイベントを通して今のブロックチェーン業界の発展を支えています。今回XDCがスポンサーとして公の場に露出したことは、この業界全体に貢献している、というアピールの場になっているかと思います。
そして、XDCコミュニティにブロックチェーン開発者を呼び込む、そんな恩恵もあるかと思います。
ちなみに、XDC単独のハッカソンイベントが直近の10月11日から行われています。
詳細はXDC.devのサイトにあります。
これだけ盛んにハッカソンが開かれているのは、まさに業過の発展期。今は多くのWeb2開発者をWeb3に呼び込んでいくタイミングです。1人でも多くの参加者が業界に参加してほしいと思います。
▶︎▶▶Topic.❷『XDCネットワークがSIBOS&GITEX2022に出展しました』
……デジタルゴールドからISO 20022メッセージング標準まで - XDC Networkの有用性はSIBOS & GITEX 2022を含む多くのイベントで表現されました。
続いては、今回のメインテーマ『SIBOS(サイボス)』というイベントについて。
SIBOSとは、1年に一度開催されている「SWIFT International Banking Operations Seminar(スイフト国際金融運営セミナー)」のことです。Wikipediaによると、
世界各国の金融機関の重役やシステムの関係者が一堂に会する会議で、銀行業・決済、新興国市場、革新、市場インフラ、規制・コンプライアンス、安全性、技術などに関する議題が扱われる。
このようなイベントとして位置付けられています。今年は10月10日から13日の4日間、アムステルダムで開催され世界中から10000人以上が参加しました。
SWIFTという世界中の銀行を取りまとめる業界団体がホスト役になって上記テーマについて話し合うこのイベントで、今年の話題の中心はブロックチェーン、分散型台帳技術に他なりません。
SWIFTのサイトで今回の『SIBOS 2022』についてこのように語られています。
今後SWIFTはデジタルな法定通貨『CBDC』や仮想通貨などのトークンとの相互運用に向けて動いていくことが書かれています。
そして、SWIFTと言えば、まもなく今年2022年11月から運用が開始される『ISO20022』という金融メッセージングの国際規格。これについてこのように触れられていました。
2025年11月までの3年間の、旧システムと新システムの共存期間でサポートする準備は万全、とのことでした。
(詳しくは、https://www.swift.com/news-events/news/sibos-2022-progressive-finance-changing-world を参照ください。)
そしてこちらは別の記事。
「メタバースと銀行の接点」については先日XDCメンバーが参加したITFA Porto2022でも話題になっていましたが、このSIBOSでも重要なテーマとして取り上げられています。
主に語られていたことは2つ。1つは、今後メタバースの人口を増やし、メタバース上でクライアント同士やり取りする機会が増えること。
https://www.ledgerinsights.com/banks-metaverse-web3/
こちらの記事には、すでにアクセンチュアの15万人、バンクオブアメリカでは5万人の従業員が、すでにバーチャルリアリティでトレーニングを行っているなど興味深い金融業界の動向が確認できます。
そしてもう1つは「メタバース上での支払い」についての在り方が触れられていました。
支払いには「標準」が必要。メタバースでの決済にもISO20022のような世界規格で行うことが触れられていました。
また、今回XDC Foundationのメンバーの登壇、著名な方同士のやりとりは見られませんでしたが、XDCとも接点のある『WadzPay』がブースを開いていました。
このWadzPayもなんと、「Payments in Metaverse(メタバース上での支払い)」についてプレゼンテーションを行っています。Khaled Moharem(中東社長)が独占インタビューに応じていました。
最近トークン価格も大きく変動している$WTKですが、Master Cardとの提携はどうなったのか、今後の実用性が見えてくることを期待しています。
以上、今回のSIBOSについて、XDCをISO20022標準で決済に使用できるようにしたImpelが話題にされることを個人的に期待していましたが、まだお預け。良いニュースが出ることを期待しています。
そして、もう1つ忘れていました。今週のイベントはGITEX 2022もありました。こちらはドバイのテクノロジー関連イベントです。イベントのダイジェスト動画がツイートにあったので貼り付けておきます。
こちらでは、XDCチェーンプロジェクト『Comtech Gold』が参加していました。
これが今回のXDCの出展ということでしょうか。続報があればまたお伝えします。
▶▶▶Topic.❸『XDC NetworkとXRPLをつなぐ新たな橋が架かる』
……Wanchainが構築したブリッジにより、XDC NetworkとXRPLが接続されました。ユーザーは、「ロック・ミント・バーン・アンロック」のメカニズムを使用して、多数のネイティブXRPLトークンのXDC Networkへのクロスチェーン転送を実行できるようになりました。
さて、最後は久しぶりにクロスチェーンに関する記事です。
今回のメインはどちらかというと「XRP」(正確にはXRPの分散型台帳XRP Ledger:通称XRPL)に関する内容です。
Wanchainは今までの記事をご覧くださった方にとっては、XDCのクロスチェーンを構築する重要なパートナーというイメージがあるかもしれません。
ですが、もともとWanchainは2021年4月の段階で、XRPのブリッジ機能を提供するために立ち上がっていました。
そのWanchainが今回、XRPの保有者がイーサリアム上のさまざまな DApps上でXRPを使用可能にした、というのが今回の記事の要旨になります。
これで、XRPを使って世の中のより多くのステーキング、ファーミング、レンディング、およびゲームなどにアクセスできるようになりました。
取り急ぎ今回はこの下の図の中段にある$xBIBLx、$XList、$NVL、$GZX 、この4つのXRPL上のトークンを担保として預けることができます。
これによって、XDCも含めたEVM(イーサリアム)互換のチェーンのアプリを利用できる、というわけです。
XDCにとってもXRPとの垣根がどんどん取り払われていく、今回はそんな第一歩となりました。
以上、今回紹介するトピックは終わりになります。
1つ目は、ブロックチェーン業界の主要メンバーが主催するハッカソンイベントにXDCが協賛した件。2つ目は、SIBOSなどの業界最先端イベントにXDC関連プロジェクトが出展した件。3つ目は、XDCとXRPがクロスチェーンブリッジを通してつながった件を取り上げました。
次週も噛み砕いてお伝えできればと思っています。どうぞお付き合いください。(前回の記事もぜひご覧ください↓↓↓)
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