Weekly XDCダイジェスト vol.㉔ 2022.8.14-20

こんにちは。今回は定期コーナー。先週のXDCネットワークの動向についてXDC Foundationがまとめた下のツイートをもとに、わたしなりに日本語で解説を加えながら定期発信する回になります。

仮想通貨XDCについてまだ知らない方の入口にしていただいたり、すでにお持ちの方は最新動向を追うための1つの情報源にしていただけたらと思います。では先日発表された8月14日から20日までの動きを紹介していきます。ではさっそく参りましょう!

《THIS WEEK IN XDC (2022.8.14-20)》

今回は3つのトピックがありました。太字が直訳部分、その後にわたしが僭越ながら解説を付け加えていきます。

▶︎▶▶Topic.❶『Pluginが新dAppを発表』
……Pluginは、新しいdAppであるEmergency Health Record(EHR)を発表しました。これにより、ブロックチェーン上に健康記録をシームレスかつ安全に保存することが可能になります。

今週1つ目の話題は、久しぶりにPLI(PlugIn)について。2カ月ほど前に『天気予報』関連の事業が発表されました。今回はそれに続く、2つ目の軸になる事業が登場したという内容です。

ツイートのスレッドを全て翻訳して載せておきます。

【翻訳】親愛なる会員の皆様へ 私たちは、直接の最終顧客の生活に影響を与え、人々の生活のゴールデンアワーを救う画期的な dApp の導入を進めています。PlugInエコシステムに今回、緊急医療記録 (EHR) を導入したことを誇りに思います。

XDCネットワーク上に構築されたPlugin EHR は、医師や医療機関が患者のプロファイルを分析し、適切な治療を提供するのを支援する上で重要な役割を果たします。

緊急事態になると、患者の命は病歴が利用できないことで医師が救うことができなくなることがあります。介護者や身近な人でさえ、人命を犠牲にする緊急時に情報を取得することができません。

ですが、ブロックチェーンは患者の電子医療記録の保存と共有の方法を変えることができます。健康情報交換のための、より安全で透明性が高く、追跡可能な基盤システムを提供できます。

患者は自分のデータを完全に制御し、誰と共有してアクセスを取り消すかを決定します。介護者は、緊急時に患者データへのアクセスを許可することができます。

これにより、健康記録をブロックチェーンに保存し、必要に応じて取得するシームレスで安全な方法が確実に可能になります。詳細については、しばらくお待ちください。

以上が公式の発表内容でした。

これを読んで、このPlugInの新しいユースケースができた、と聞いても大方の方からするとピンとこないことがあるかと思います。というのも、PlugInはいったい何を提供するサービスなのか。そこから知りたい方もいるかと思います。

なので今回はこのPlugInが展開する『オラクル』というサービスが何なのか。ここから少し解説させていただきます。

『オラクル』とは何か。語弊を覚悟しながら簡潔に説明すると、データを正確にリアルタイムに提供するためのインフラです。

ブロックチェーンという技術には苦手なことがあって、それがデータの収集と言われています。例えば、分散型取引所(DEX)があったとします。ここにはブロックチェーンの技術が使われていますが、ブロックチェーンとは別個にオラクルが必要です。

DEXで通貨をスワップ(交換)したい場合、“持っている通貨の価格”と”交換したい通貨の価格”この2つの価格がリアルタイムで取得できないと交換レートが定まりません。これらのデータ収集は一体だれが行っているのか。それが『オラクル』です。

私たちの生活の中の見えないところで、当たり前のようにデータが共有されているのは、この働きのおかげです。『オラクル』という言葉は日本語訳すると“神託(神様のお告げ)”という意味になりますが、それが派生して、大切な情報が必要な時に引き出せる、みたいなことを指すようになっています。

そして今回PlugInというオラクルサービスで取り扱われるリアルタイムデータは、前回の「天気情報」に引き続き、「緊急医療記録」を受注した運びになりました。

今後技術革新が進むにつれてオラクルという分野は、IoT技術、AI技術、ブロックチェーン技術と組み合わさって「第4次産業革命」を支える不可欠なインフラとして、ますます需要が増えていくと見られます。

今までイーサリアムのブロックチェーン上で活躍していた古参の分散型オラクルサービスが「Chainⅼink」。仮想通貨の時価総額上位にいて、聞いたことがある銘柄かもしれません。

Chainlinkはイーサリアムがいるところにはほぼ存在する、それだけ引っ張りだこのサービスで、様々なDApps(分散型アプリ)にも導入されています。一方PlugInはというとXDCブロックチェーンを使って、ガス代、処理速度の速さなど、利用者にやさしい進化系オラクルサービスとしてこれからChainlinkを凌ぐかもしれないプロジェクトですので、ぜひ注目してみてください。

▶︎▶▶Topic.❷『XDCネットワーク改善プロセスの提案』
XDC Communityは、XDC Networkの新機能の提案、技術的な意見収集、文書化のためのXDC Network Improvement Process(XIP)の採用を提案しています。

次は技術的な話になります。こちら、XDCの有名技術者Quincyさんのツイートに新しく登場した用語「XIP」。これが何かを最初に確認しようと思います。

https://www.xdc.dev/walterblueu/xip-process-proposal-xip-1-1e3

こちらの説明を見ると分かるように、このXIPというのは「(XDC)を技術的に発展(Improvement)させるための提案(Proposals)」の略、ずばり「XDCの改善提案」のことです。

そしてこれら技術的な意見文書を出すと、このように「1、2、3・・・」とナンバリングされていきます。「XIP-1」というのは1回目の提案。このように今後記録に残されていくわけです。

この提案は、コミュニティに共有されて 「信頼できる情報源」として活用されていきます。いつでもだれでもパブリックコメントのように提案でき、その内容を確認できます。コミュニティと一緒に進められる、まさにWeb3、DAOプロジェクトらしい仕組みと言えます。

このような提案書をコミュニティで共有する文化はビットコインから始まっていて、ビットコインなら「PEP」、イーサリアムなら「EIP」、そして今回はXDCで「XIP」。こういう流れで登場してきました。

ちなみに昨年2021年8月にイーサリアムの大型アップグレード『ロンドン』はEIP-1559にもとづいた発案によって進められました。イーサリアムのコミュニティで登場した1559番目の提案が直近のイーサリアムを作ってきたわけです。

具体的な提案方法このような流れのようです。まずGitHubに提案をアップロード。発案されたXIP はXDCコミュニティのメンバーによって精査され、将来のアップグレードで実装されるかどうかが決定される。この議論は『XDC.dev』という開発者サイト(https://www.xdc.dev/)のスレッドで行うことができるようになっています。

以上、2つ目は、XDCの開発もコミュニティを巻き込んでいく準備が整ったというトピックでした。

▶▶▶Topic.❸『XDCサマーハッカソン受賞者』について
……XDCサマーハッカソンのDeFi部門、Web3部門、ゲーム部門、移植版dApp部門の受賞者が発表されました。

今年5月から行われてきたハッカソンは7月に閉幕し、この度その参加者の中から受賞者が発表されました。

ハッカソンとはハック(Hack)とマラソン(Marathon)の造語です。今回はXinFinが主催し、ブロックチェーンエンジニアを自らのXDCネットワークに呼び込み、ネットワークを普及させるために催されたイベントです。

https://xdc.devpost.com/project-gallery?utm_source=devpost&utm_medium=twitter&utm_campaign=xdcdappsummer

今回は、参加した全30のプロジェクトから、受賞した8つ(4種類の部門の1位、2位)とその概要を紹介します。

 <DeFi部門>

❶DeFi For XDC(XDCの未来を作るための、ステーキング、レンディングプール、ボールトなどの分散型金融コレクション)

❷Cascade(XDC上の分散型暗号取引DEX、UNISWAPに変わるプラットフォーム)

 <Game部門>

❶Haunted Finance(XinFin ネットワークで構築された、価格が1XDCに固定されている世界初のアルゴリズムステーブルコイン)

❷dEmpire(NFT、ゲーミング、DEFI を組み合わせて利用できる新しいプロトコル)

 <Web3部門>

❶XDAO(分散型自律組織DAOを簡単に作成し、ガバナンストークンによる投票、DeFi プロジェクト、投資ファンド、GameFi ギルドの資金を安全かつ透過的に管理できるプラットフォーム)

❷Accord(XDCのウォレットアドレスをユーザー ID として使用し、IPFS上のドキュメントに関連付けられた基本的な電子署名リクエストを作成できるサービス)

 <移植されたDApps部門>

PayPlic(イーサリアムからXDCへクロスチェーンゲートウェイを可能にし、他のブロックチェーンのユーザーがXDCトークンを簡単に購入できるようにするブリッジを作成できるサービス)

❷ChainFiles(国際的な貿易上で扱われる商業リース、定款、契約書、売買手形、信託証書などに使えるブロックチェーンファイル公証サービスアプリ)

(上位8つのプロジェクトが優秀賞、それ以下は佳作となります)

そして開発者部門の最優秀賞は、「XDC Domain」が獲得しました。

いかがだったでしょうか。こちらが今年の夏に開催されたXinFin主催のハッカソンの結果でした。今後ハッカソンは定期的に開催され、その度にXDCのエコシステムが広がっていく。毎回楽しみなイベントになりそうです。

以上、今回のダイジェストのトピック、1つ目は『PlugIn』の新たなユースケースの登場について。2つ目は『XIP』という開発提案の仕組みが導入されたことについて。3つ目は『ハッカソン受賞者』の紹介についてでした。

次週も噛み砕いてお伝えできればと思っています。どうぞお付き合いください。(前回の記事もぜひご覧ください↓↓↓)

Weekly XDCダイジェスト vol.㉓ 2022.8.7-13

こんにちは。今回は定期コーナー。先週のXDCネットワークの動向についてXDC Foundationがまとめた下のツイートをもとに、わたしなりに日本語で解説を加えながら定期発信す…

<暗号通貨の安全管理:YouTubeで解説中>

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