ステーブルコインショックを想定!
こんにちは、マスオです。
本日は5月12日。今朝の仮想通貨かなり厳しい様子がうかがえますね。
原因は米国株の市況だとか様々な理由が言われていて、現時点のBTCチャートはこちら。
そういえば昨年の5月にもこんな下落がありました。昨年は中国の規制だとか言われていましたが、仮想通貨は原因が不透明なまま落ちることもしばしば。
またもや初心者の狼狽売りを誘うような“新人研修”か?と思うところもありますが、今回の下落については心配していることがあります。
何かというと、表題でもお伝えした「ステーブルコインショック」です。
ステーブルコインをご存知の無い方に簡単にお伝えすると、ドルと価値を合わせたタイプの仮想通貨のことで、価格がステーブル(安定した)に取引されるコインのことです。例えば『1米ドル≒1USDT』となる設計になっています。
下のスライドは、CMCという業界全体のデータを見られるサイトで、世界のステーブルコインの市場規模ランキングです。
この4位のものに注目してください。この「Terra USD」略して【UST】というステーブルコイン。本日午前中に見てみると価格が…106円台。
本来なら1米ドルは今130円前後になるところ。しかしなぜか……?円高か?違います。価値が下がっているんです、ステーブルコインなのに。
なぜこうなったのか!?何かしらの原因で売られてしまい、価格が戻らない状態になっています。今調べてみて参考になりそうな記事は下のもの。
『USTへの組織的攻撃があり攻撃者が8億ドル以上を稼いだ可能性』#UST(ステーブルコイン)大暴落と#LUNA 価格が崩壊 原因と理由考察情報まとめ #仮想通貨 #terra #Bitcoin : 事件事故・災害速報ニュース
4484@4484ok here is how the $luna $ust attack was coordinated & executed. 🧵 (quoted from a friend)- attacker OTC accumulat… https://t.co/tah1m2wDvr2022/05/…
ですが、これもあくまで憶測で理由ははっきりしません。突然起こる暴落なんて仮想通貨に珍しくはありませんが、問題はこれから。この流れが止まらない、という事態は十分に考えられます。なぜそう考えられるのか。
これから起こるかもしれない事態をスライドで表してみました。
信用とは、その通貨の価値を担保する資産のこと。裏付け、準備金とも言えます。こうやって何かを担保にして仮想通貨は作られてきた経緯があり、これはまさに上に重ねた階層構造。
「価値を信じること」で成り立ってきた5階建ビル(もっと高い?)。今回はその一番グラグラしていそうな最上階あたりが原因不明の火事になりそうだということを上に表してみました。
この5階建ビルはどの程度の規模かというと、世界の仮想通貨市場全体の可能性があります。というのも、仮想通貨界の基軸通貨ビットコイン様がまさにその渦中にあるからです。
ビットコインも?はい。
こちらは1年以上前の動画ですが、
ここで取り上げた仮想通貨の中に紛れ込んだ「錬金術システム」にビットコインが絡んでしまっています。
錬金術?簡単にいうと、USDTという今世界で最も使われているステーブルコインが、やたらとUSDTを濫発したせいで今のようなビットコインの価値が膨らんだ、という仕組みのことです。
この錬金術システムを最初に指摘したのは2018年6月に公表されたグリフィン氏とシャムス氏の共同論文だそうで
「ビットコインの価格高騰は、投資家の実需によるものではなくかなりの部分が価格操作によるものだった」
とこの論文では主張されています。
詳細は本動画で確認いただければと思いますが、その中で使った手法を次のように解説しています。実にお見事です。
もちろん今回はUSDTではなく、USTに火がついたわけで、そのUSTの担保になっていたLUNAというトークンもダダ下がりになったわけです。
しかし、今後この火はさらにこうなるかもしれません。
どうしてか。UST(ステーブル)⇨LUNAの次に、もしも同じタイプのUSDT(ステーブル)まで価値を疑われたら、錬金術システムで繋がったビットコインも炎上することが目に見えるからです。
いや、USDTさんの担保がしっかりしていればこんなことはない!
ということはなく、USDTを発行するテザー社の担保資産は昨年夏に「発行量の半分くらい」と発表されています……は?半分です。
(こちらでどうぞご確認ください。)
いや、イーサリアム!ナンバー2の王子様なら大丈夫じゃないの?!
このように、いつか資金の逆流現象が起きて、まるでリーマンショックのような信用収縮が起きる(起こされる)とは疑われてはいましたが、それが近いのかもしれません。
想定されることは上の動画であげてみました。
❷のビットコインは相対的に逃げ場になるか微妙ですね。
また、今からできる警戒行動を取引所のリスクまで考えるとこんな感じ。
この後、大事な資産はどうすればいいのかについては、こちら今年の1月11日のブログ記事が参考になるかもしれません。
以上、今回は本日5月12日の仮想通貨焼け野原に合わせて、今までの発信内容とからめて警笛を鳴らさせていただきました。
翻弄されるばかりの一市民ではなく、みんなで一緒に良い手立てを見つけていきましょう。今回の内容は以上です。
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