ブロックチェーン革命❻ 『どデカい!未来のIoT市場』(後半)
(前回の続きになります)
前回は、2024年には世界で34兆円市場になると予想されているIoT分野について、どれだけ潜在価値があるのか、を具体的に見ていきました。スマートシティの交通手段、サプライチェーン管理、そして電力市場。この3つについて触れました。今回は残り2つ。まだまだある「兆円」規模の分野を紹介してまいります。
❹ シェアリングエコノミー
前回の3つ目のトピック『電力市場』で“電気を各家庭同士でシェアできる”という話をしました。このようなシェア(複数人で共有する)ことで生まれる新たな経済活動を『シェアリングエコノミー(共有経済)』と呼んでいて、これまたブロックチェーンとIoTが支える分野になっています。
すでにあるシェアリングサービスと言えば、エアビーアンドビー(部屋のシェア)やウーバー(配車・ライドシェアサービス)。ですが、これらは本当の意味でシェアになっていません。というのも、それを管理する仲介者がいて、ある意味でその業者が手数料を取る仕組みだからです。
これから始まるシェアリングエコノミーというのは、個人間(ピアツーピア)で直接やりとりする形を指します。私の持っている家や車を利用者にシェアして対価を受け取る。そんな個人事業が手軽に行える社会になりますが、そこで重要なのが
鍵
です。スマートロックという言葉をご存知でしょうか。今まで私たちは物理的な鍵に頼っていきましたが、鍵や錠の電子化が可能な時代になりました。スマホに鍵が入っているような状態で、近づけば自動で開錠するみたいなものが普及しています。
これは家庭用の話でしたが、先ほどのようなシェアリングエコノミーにしていくためにはどうするのか。ブロックチェーンを取り入れます。例えば利用したい人がスマホで仮想通貨決済を終えた後にQRコードが発行されて、それをドアにかざすとスマートコントラクトが作動し、自動で鍵が解除される、みたいなやり方が可能になります。すると、人が立ち会う必要がなく、決済を仲介する必要もなくなる、というわけです。
さらには車の電源もスマホが起動ボタンになり、エアビーアンドビーなら部屋の電源もここに連動します。このようなIoT(モノとインターネット)にブロックチェーンが組み合わさることの影響力は様々な業界に及びます。
たとえば私が自分の家の1室を貸したければ、ドアにIoT化工事を施すだけで手軽に賃貸しができ、収入を得ることができます。こうなると、もはやホテル業界、賃貸業界に個人が参入するみたいな話になり、業界の垣根が無くなるのかもしれません。
また、車業界も似たようなことが起きそうです。今すでにTimesのような全国にある駐車場がカーシェアの配車場所となっていて、今とてもニーズが生まれています。
ですが、これもたとえば私が所有している車。そのドアをスマートロック、カーナビ部分にスマホで決済できる機能を施せば、私の所有車でありながら、人に手軽に貸すことができるようになります。今後は車のオーナーは、自分が利用する目的だけでなく、人に貸し出すことも視野に入れて購入する人が出てくるかもしれません。高級車ならさらにニーズがありそうで、個人レンタカー業を営めるかもしれません。
また、このように気軽に車を借りられるなら、わざわざ保険や税金などの維持費を負担するより、マイカーを持たない人も増えてくるはずです。今後は車を所有する人はさらに減っていくと予想されます。
そして近未来、自動運転車が登場するとどうなるか。これはレンタカー業界だけでなく、タクシー業界をも飲み込むことが予想されます。
利用者は「発車場所・降車場所・自動運転車にするか自走するか・何時間利用したいのか・どんな車種か」など、希望する条件を入力すればマッチングは機械が自動でおこなってくれる。こんなサービスの登場が見えてきます。やがて車の所有目的が変わり、レンタカー業界とタクシー業界に個人が参入するのも当たり前に…そんな変化がじわじわと見られそうです。
このようなシェアリングエコノミーは、住まいや車だけでなく、たくさんの業界にも当てはまります。(下記参照)
https://www.google.co.jp/amp/s/prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000055.000024093.htmlより引用
これらの業界もIoTとブロックチェーンが導入されると、ピアツーピアな真のシェアリングエコノミーにのまれるかもしれません。所有するものを有効活用したい人と、手軽に利用したい人のニーズがマッチしていく時代になりそうです。
ちなみに、これらシェアリングエコノミー市場は現時点ですでに2兆円を超えています。今後2030年には14兆円という予測がありますので、IoT業界の試算にまた巨大な市場が加わりました。
❺ IoTセンサー市場
最後に紹介するのは、以前の記事でも紹介したIoTセンサーの市場です。これらは目に見えない部分でスマートシティを支える仕組みです。
世の中にはたくさんのセンサーが張り巡らされていて、そのセンサーがデータを収集しては、日常生活の様々な場面に役立てられています。例え話として、今まで交通量調査でカチカチとカウンターを押してデータを集めている姿、あれは原始時代のやり方。今はすべてセンサー(やカメラ)がやるようになった、と言えば分かりやすいかもしれません。
実際には下のスライドのようにたくさんの種類のセンサーが世の中には存在していて、情報を収集しています。
https://edn.itmedia.co.jp/edn/spv/1412/22/news011.htmlより引用
このようなセンサーから得た情報が、たとえば医療・介護現場での体調管理、 製造ラインの保守、 交通渋滞の緩和、 農作物の品質管理、他にも防災・観光・地域ビジネスなどで使われていくことで、今までの問題を解決したり、さらに効率化・無人化が進んだりしていきます。まさにスマートシティの礎です。
つまり、IoTというのは「モノを情報収集の道具にしてインターネットで即時に送る」という情報ビジネスにもなる、ということです。この情報を買うのは企業です。情報販売市場は今や世界でも1.5兆円を超えていて、今後もスマートシティの需要から年率30%の継続的な成長が見込める分野なのだそうです。計算すると10年後には20兆円…。この情報ビジネスにもピアツーピアの波が訪れていて、それを先駆的に取り組んでいるのが先日のYouTube動画でも紹介したNodle Cashです。
この分野にブロックチェーンを取り入れて、より安全なサービスを目指しているこのNodle Cashは成長産業のど真ん中にいながら、最先端にいると言えそうです。
以上、今回はIoT市場の巨大分野をさらに2つお伝えしましたがいかがだったでしょうか。スマートシティはもう既定路線ですので、あとはいつ実用化されるかだけの問題ですね。
今回はいやらしくもお金の面にかなりクローズアップしてみましたが、そこに注目した理由。それは、IoTが『株式投資』と『仮想通貨投資』の交差点にある分野だからです。株式投資をする方からすると仮想通貨が盲点になっていて、その逆の場合もある。仮想通貨を普段触っている方も知っておいて損のない話だったのではないでしょうか、と思い取り上げてみました。
ということで、これでIoT銘柄の紹介までに必要な材料がそろいました。次回以降はそれをお伝えする回にしたいと思います。お楽しみに!
(Nodle Cashは上場を控えているのでおススメ、というのを下の動画でお伝えしました。手軽にポイ活ができるアプリも参考までに)
●Android版Nodle Cashアプリ: https://play.google.com/store/apps/details?id=io.nodle.cash&hl=ja&gl=US
●iOS版Nodle Cashアプリ: https://apps.apple.com/us/app/nodle-cash/id1480763553
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