XinFin XDC
2022年ロードマップその❸

前回に引き続き、2022年の仮想通貨XDCのロードマップ3回目を解説していきます。

XinFin XDC<br>2022年ロードマップその❷

(前回の記事の続きになります) さて、前回はNFTや貿易金融の発展などのビジョンを確認できました。今回は4つ目の項目がかなりボリュームが重たいのでここだけを解説した…

   ネットワークセキュリティの強化

最近はハッキング被害が多く出ていますよね。先日はイーサリアムとSolanaを繋ぐブリッジが狙われていました。通貨と通貨の間というのはけっこう脆弱なのかもですね。

今回はXDC単体のネットワークセキュリティについて。先日の「Solana vs XDC」動画でも触れましたが、XDCはXDPoSという独自の承認システムを採用しています。そして昨年8月に2.0ver.になり軍用グレードのセキュリティが備わり、12月にも…と日々アップグレードしているわけです。しかしそこにとどまらず、今年も更なる進化がロードマップに書かれています。

【グローバルエンジニアリングチームと緊密に連携して、XDCネットワークの最先端のフォレンジック機能をさらに強化します。私たちは、ネットワークのプリンストン大学を拠点とするアドバイザーおよびグローバルエンジニアリングチームとさらにサポート、統合、および教育する機会を追求します。】

ここで言うプリンストン大学拠点のチームは、昨年の11月のXinFin officialのツイートにありました。

上の写真の人物、プラモッド・ビスワナート氏率いるチームのことです。今年はさらに今のXDPoS2.0に「フォレンジック(=法医学的手法、説明責任機能)」が強化されます。このフォレンジックを噛み砕いて言うと、何か脅威があった場合にそれを追求して再発を防ぐまでを自動化する機能のこと。

ブロックチェーン技術はまだ先に進んでいて、最先端は3.0 (スケーラビリティ追求)ではありません。先に述べたフォレンジックが4.0にあたります。つまり、XDCブロックチェーンの進化というのは、今世界のブロックチェーン研究の最前線とともにある、ということです。

ブロックチェーン技術というのは自動化、無人化を促す技術。何か問題が起きた時にも自動でコンピュータが検出、防衛、対策する時代を目指しています。XDCが末長く使われるためには大切なことですね。

❻   ネットワーク拡張

今度はネットワークのセキュリティではなく、ネットワークの経路、道を増やす話です。

【XDCのレイヤー2の展開。堅牢なXDCエコシステムは、オンボーディングプロセスを簡素化および強化するように設計された、ユーザーフレンドリーなネットワークテクノロジーを通じてさらにアクセスしやすくなります。】

レイヤー2というのは、訳すと”第2層”の意味。ブロックチェーンの外にある経路のことです。建物で喩えると、1階の南口から北口に抜けたいのに、1階が激混み。誰も通れないなら、非常階段を使って2階を通っていけばいい。この裏道みたいなものをレイヤー2、初めて聞いた方はこれくらいに捉えてみてください。

近年このような非常階段や裏道が発達してきた理由、それは1階の道がイーサリアムだったからです。レイヤー2はイーサリアムの高い、遅いの問題を改善したかったわけです。

とはいえ、レイヤー2はそれはそれで安全弁。おかげで心筋梗塞を防ぐためのバイパス技術が普及したようなもので、とても価値があると思います。もし1階の道がXDCになったらどうなるか。

XDCの場合、すでに安い、速い道が確保されているため、渋滞は起こりにくくなっています。するとこのレイヤー2がそもそも必要ない!そう考えることもできます。

とはいえ、いつかこれだけの性能をもってしても処理しきれない時に備えて、XDCにもレイヤー2が求められる時が来るかもしれません。考えられる用途としては

  DeFi市場

  ・CBDC市場

  ・セキュリティトークン市場

この3つが考えられます。これらについてはXDCというより、XDCとパートナーになっているR3社が管轄、視野にいれている分野ですね。(それがわかる資料は下記の通り)

R3 to launch private permissionless blockchain DeFi network, issue token - Ledger Insights - blockchain for enterprise

R3 will use its Conclave privacy technology to launch a layer 2 permissionless blockchain network on Ethereum for DeFi with its own token

XDCには技術があり、R3社にはコネクションと信頼がある。両者の狙いがもしかしたら一致すると、このレイヤー2が日の目を見るかもしれません。今後もR3社との接点は要注目です。

そして、もう一つ見方が変わる材料があります。

ここでは「2022年にいくつのレイヤー2プロジェクトがXDCで立ち上げ/移行され、取引所にリストされるようになりますか?」こんなアンケートを取っています。

このツイートでなるほど、と思ったのがXDCベースで新規に作成されるレイヤー2トークンだけでなく、既存のレイヤー2トークンがお引越しする可能性もあるということです。

以前の動画でもお伝えしたように、XDCはイーサリアムとの互換(EVM)があるため、XDCの手数料と処理速度に魅力を感じる流れが出てくれば、このアンケートの結果も現実味を帯びるかもしれない。あくまで可能性として取り上げました。

また、このレイヤー2に関するロードマップには続きがあって

【これにより、XDCネットワークでのスマートコントラクトの展開とトークン化がさらに進みます。開発者をサポートするために、ソフトウェア開発キット(SDK)がリリースされます。】

ここでいう開発キット(SDK)とはXDCのブロックチェーンを使ったトークンやアプリを簡単に作るためのツールです。それが具体的に触れられていたのが、昨年10月のXinFin共同創業者Ritesh Kakkad氏のこちらのツイート。

(和訳) 「これにより、 iosデバイス、AndroidデバイスJava、その他の開発者によって、より多くのWeb3.0およびDeFiユースケースを開発するために必要なダウンロード可能なソフトウェアパッケージへの簡単なアクセスが提供されます。」

このSDKによって開発の敷居が下がり、人材難なブロックチェーン業界の問題も解決して、XDCの生態系を拡大させるビジョンが見えてきます。

以上、今回はネットワークの安全性拡張、この2つに注目してみました。難しいことがてんこ盛りですね。予定ではロードマップ解説は全3回の予定でしたが、延長して次回で完結の予定です。次回もお楽しみに。

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